賃貸経営を行う上で、家賃滞納はオーナーにとって大きなリスクのひとつです。滞納が発生すると、収益が悪化するだけでなく、督促や退去交渉などの手間もかかります。本記事では、家賃滞納のリスクが高い入居者の特徴と、具体的な防止策について解説します。
1. 家賃滞納のリスクが高い入居者の特徴
1.1. 連絡が付きづらい(電話番号をたびたび変えるなど)
連絡がつきにくい入居者は、滞納が発生した際の対応が難しくなります。特に、電話番号を頻繁に変えたり、メールの返信が遅かったりする場合は注意が必要です。
1.2. 収入が不安定な職業・属性
- フリーランスや自営業者(収入が不安定)
- シフト制のアルバイトやパート(給与変動が大きい)
- 転職したばかりで勤続年数が短い
1.3. 保証会社の審査でギリギリ通った、または通らなかった
保証会社の審査は、入居者の支払い能力を判断する大切な基準のひとつです。
保証会社によって審査の厳しさにはバラつきがあります。保証会社の審査が落ちて、別の保証会社で通った場合でも、信用情報に問題がある可能性が高いです。
保証会社は万が一のリスクに備えるために加入するものですが、入っているから大丈夫!と思うと痛い目にあうかもしれません。
保証会社の詳細については、「保証会社とは?オーナーが知っておくべき基礎知識」の記事をご参照ください。
1.4. 生活保護受給者(管理が必要)
生活保護を受給している方は、役所から直接家賃を振り込んでもらう「代理納付」が可能な場合もあります。
自治体ごとに滞納歴のある人のみなど制限が異なるため注意が必要です。オーナーの希望で代理納付を選べる場合もあるため、事前に確認しましょう。
1.5. 滞納履歴がある入居者
過去に滞納履歴がある方は、再度滞納するリスクが高いため、保証会社の審査でしっかりチェックすることが重要です。
1.6. 外国籍の入居者(文化の違いによるリスク)
海外では退去立ち会いの文化がない国もあり、「賃貸物件」に関する考え方は日本と全くと言っていいほど異なります。
入居時に登録した電話やメールアドレスが数か月後には他人のものになっていることも。外国籍の方に強いサービスがある保証会社を利用するなどでリスクを軽減できます。
2. 家賃滞納を防ぐための具体的な対策
2.1. 保証会社への加入を必須にする
家賃滞納が発生しても、保証会社に加入していれば、基本的には保証会社が立替払いを行い、その後の督促も担当してくれます。しかし、保証会社未加入の場合、管理会社ができることは限られてしまいます。
2.2. 事前審査を厳格に行う
- 収入証明や勤務先確認を行う
- 緊急連絡先の確認(親族など)
- 保証会社の審査をクリアしているか確認
- 生活保護受給者の場合、代理納付が可能か事前調査する
2.3. 管理会社の報告体制をチェックする
家賃滞納が発生した場合、オーナーへの迅速な報告が重要です。滞納状況を把握し、適切な対応を取れる管理会社を選びましょう。
2.4. 滞納発生時の対応フローを明確にする
家賃滞納が発生した際の対応フローを事前に決めておくことで、スムーズな対応が可能になります。
入金予定を過ぎた場合
- 入居者へ連絡(電話・メール・SMSなど)
- 返信がない場合、緊急連絡先へ連絡
- 保証会社に加入している入居者の場合、保証会社に滞納報告、代位弁済の依頼をかける
保証会社に加入していない入居者で、滞納が数カ月にわたった場合は、オーナーと相談したうえで「支払督促の準備」をするケースもあります。
弁護士と相談し、「内容証明郵便」を送付するなど法的な手続きの準備をする場合があります。
その際も滞納の督促として入居者や緊急連絡先(連帯保証人)に連絡または訪問をしているため、「遅くなるけど支払います」「すぐ一部払うので待ってください」などの連絡が来ることがほとんどです。
しかし中には連絡なしの長期滞納を繰り返す入居者も。3ヶ月以上音沙汰がなければ、オーナーから入居者に対して強制退去を言い渡すことができます。
管理会社では介入しきれない部分もありますが、都度報告があるか、証拠を残す形のアプローチをしてくれているか、知識を持った管理会社かどうかが信頼できるポイントですね。
2.5. 生活保護の代理納付を活用する
生活保護受給者の場合、自治体によっては家賃の代理納付が可能です。入居前に自治体へ確認し、代理納付の選択肢を検討しましょう。
出典:大阪市 生活保護における「民間住宅家賃等の代理納付」とは
3. まとめ
家賃滞納を防ぐためには、入居審査の厳格化や保証会社の活用、迅速な対応が欠かせません。特に管理会社が適切に報告・対応できるかどうかは、オーナーにとって重要なポイントです。
また、入居審査を厳しくしすぎると、問題のない入居希望者を落としてしまい、結果として空室が長引く原因にもなります。保証会社の活用や、生活保護の代理納付が可能かどうかの事前調査を行い、リスクを最小限に抑えながら、バランスの取れた賃貸経営を目指しましょう。
滞納リスクを最小限に抑え、安定した賃貸経営を実現しましょう。
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